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北の桜守のあらすじ
この物語は、ラスト満月の夜、満開の桜の中で合唱曲を、思い出の登場人物で歌い上げる師玉切なくも美しい作品である。
主演吉永小百合120作目、監督は滝田洋二郎。
時は戦時中、江連一家は、樺太で製材所を営む夫徳次郎(阿部寛)と妻てつ(吉永小百合)、二人の息子とつつましく暮らしていた。
しかし、ソ連が侵攻して、徳次郎は召集された。
残された一家はまた再会しようと約束し、船で知人のいる北海道網走へと向かうのだが、船も攻撃を受け沈没し、長男清太郎は、波に飲まれ亡くなってしまう。
一転、貧しい生活になった母てつと次男修二郎は、闇米屋の仕事に誘われ、何度となく危ない目にあいながら、生き延びる。
てつはその後、自宅を食堂としておにぎり屋を営み日々の生活を続けることとなる。
成人した修二郎(堺雅人)は、アメリカに渡り、コンビニビジネスの修行をし、社長の娘(篠原涼子)と結婚し、ミネソタ24という名の日本初のホットドッグ屋を開くため、札幌へ帰国する。
闇米屋を誘った信治は、金銭的にもせつを援助し、凛としたてつに心惹かれ、再婚を申し込む。
返事を聞くために網走のてつ宅へ向かった信治は、てつの白い喪服姿に、二夫にまみえず、という意思を受け取り、諦めたのであった。
この吉永小百合の白無垢姿は見所であり、このような表現方法があるのだと初めて知った。
網走の自宅がボロボロで、撤去されると市役所から聞いた修二郎は、15年ぶりに母と再会し、その老け込みように驚く。
母を札幌に同居させて一緒に暮らすが、上着も着ずに徘徊したり、庭で米を釜炊きし、近所から苦情を受けたり、異常な行動が認められるようになった。
それは認知症に近いものではあるが、戦争によるPTSDによるものと判明した。
ホットドッグ屋は、開店当初から繁盛したが、ある一定期間を過ぎると飽きられたのか客足は減っていった。
そこで修二郎が考え出したのがおにぎりの販売で、母の調理法による作り方でおいしいおにぎりが出来上がり、店は再び繁盛するのであった。
一方、てつは病院を飛び出し、行方不明となり、必死になり探したが、信治に、再婚の申し込みを断られたことと、借金はとうの昔に返し終えたことを知らされる。
2年後信治から、似た人がいる、という知らせを受け、かけつけた場所で確かにてつは桜守をしており、修二郎に向かい
「おかえり、あなた」
と夫徳次郎と勘違いする。
それをわかりつつ母を抱き修二郎と思い出の一家が、約束はかなわなかったがそろい、満月の夜、満開の桜の中で合唱が始まるのであった。
この楽曲が素晴らしく時を超えて再会した家族のかなわなかった幸せがせつなく泣けるエンディングであった。
北の桜守 あの神社はどこ??
北の桜守に出てくるあの険しい神社がどこなのか気になっている方も多いと思いますが、あの神社は太田山神社というそうです。
北の桜守 みんなの感想!
★50代女性 バンビさんの感想 ★★★★☆
「北の零年」「北のカナリアたち」の北の3部作のラストの作品です。吉永小百合さん120本目の主演作品でした。堺雅人さんのファンでもあるので楽しみにしていました。舞台仕立ての場面は最初は正直面くらったところもありましたが、途中からすっかり引き込まれ最後は泣けて困りました。吉永さんは本当に美しかったです。戦争の時代のこと、年老いるということ、色々考えさせる良い作品でした。
★20代男性 さんさん ★★★☆☆
私が北の桜守を選んだ理由は、主演の吉永小百合さんのファンだからです。スケールの大きい作品にぴったりの吉永さんの演技は見ものです。要所要所で泣けるシーンもあり、この映画を見る前までの自分の感覚にないものを覚えたように感じました。また個人的に阿部さんが吉永さんと共演している事にびっくりしました。あまりイメージがなかったので良い意味で裏切られました。
★30代女性 まいかさんの感想 ★★★☆☆
主演の吉永小百合さんはじめ、堺雅人さん、篠原涼子さんなどキャストが豪華です。作品の中で舞台のシーンが多く出てくるのですが、そちらの舞台セットなどがとても凝っていて見応えがありました。さすが日本を代表する女優さんの作品だと思いました。北の3部作すべて観たのですが、北海道の自然の厳しさなどがきちんと描かれていて、この作品がいちばん面白かったです。
★30代女性 ダークラテさんの感想 ★★★☆☆
日本人が作った作品だなと。洋画みたいに、激しい戦闘シーンがあるわけではなく、戦時中の母と息子の生活を、暗く淡々と描いている。日本人の良いところは、心理描写が丁寧なところだが、丁寧すぎて鬱になりそう。育ててくれた母を介護するのは当たり前だが、それでもきついなあ。戦時中や戦後でも、明るい話はあるはず。もっと取り入れてほしい。
★30代女性 マイ3さんの感想 ★★★☆☆
劇中劇があり、そこがちょっと乗れなかったが、なかなか面白い演出だと思った。話は家族の話が主で桜守はあまり出てなかったが泣ける。母が痴呆症になっていく様などは子どもの立場からは悲しく、考えさせられた。吉永小百合さんは、やはり歳をとってしてもかわいらしく見ていてほっこりする役者さん。それに堺雅人さんも出ているし、役者陣の演技だけでも見る価値ありの作品。
★40代女性 ののさんの感想 ★★★★☆
あまり期待いしないで、吉永小百合目当てで見たのですが、なかなか楽しめる映画でした。吉永小百合さんが若い頃を演じた序盤のシーンでは、少し話がわかりにくかった部分もありますが、北の三部作を飾る最終章とし見て損のない映画だと思います。阿部寛、佐藤浩市、堺雅人、岸部一徳もさすが名俳優、適役で良かったです。ほろっと泣けるシーンも何箇所かありました。正直、泣かせにかかるように撮ってるんだろうなと思いましたが、泣いちゃいました。
★40代男性 のひろさんの感想 ★★★★★
時は戦時、樺太で製材所を営んでいた江連家から父が召集される。母(吉永小百合)と兄弟は、網走で暮らす。引き上げの際、難破船から兄徳次郎が犠牲になり、弟修二郎(堺雅人)は、ハンバーガー屋を経営するほど成長した。母は、網走でおにぎり食堂を営み、細々と暮らしており、修二郎がハンバーガーでは飽きられた店におにぎりを出そうとアイデアを出す。やがて、母が行方不明になり、修二郎は、人つてを頼りに必死に探す。ある日、とある情報から母が暮らしている場所がわかり、それは、父が出征したときに植えた桜のある家だった。満開に咲き誇る桜のもと、弟と母は再会を果たす。しかし母には、弟は父としか見えず、おもわず「お帰りなさい、あなた」と言い、認知症が進んでいる事実を悟るのであった。桜のもとで合唱する歌が素晴らしく、そこに亡くなった父(阿部寛)と兄も思い出として集まり、家族が再開した切なくも美しい映画のラストシーンであった
★20代男性 ジュンキさんの感想 ★★★★☆
堺雅人さん吉永小百合さんの演技のうまさに惹かれました。激動の時代をに生きた親子の物語で、母の想いの強さや、人間の心のバランスの難しさがすごくしっかりの描かれた作品だと思う感じました。特に、最後のシーンで、おばあちゃんがボケていく様子を見て、自分のおじいちゃんを見ているように、感慨深くなりました。日本でしかこの作品は味わえないと思いました
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