※このあらすじには現代では放送コードにかかる用語が含まれております。
時代背景等を残すために使用しておりますのでご了承ください。
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ノートルダムの鐘 あらすじ
ジプシーの語り部、クロパンが言葉を紡ぐ。
ノートルダムの鐘、ノートルダムの背むし男に関する物語を。
15世紀フランスのパリにて。
雪の中、小さな包みを抱えたジプシーの女が走っている。
いや、必死に逃げている。
ジプシー狩りのターゲットになってしまったのだ。
彼女を追いかけ馬を駆るのは、最高裁判事のクロード・フロロー。
女の足では馬からは逃げ切れず、後頭部を殴られてジプシーは死んだ。
フロローが女の腕からこぼれ落ちた包みを確認すると、荷物ではなく赤子だった。
だが、あまりに醜い。
怪物だ、と呟きフロローは近くにあった井戸に投げ捨てようとする。
そこへノートルダム大聖堂の司祭から制止の声がかかる。
異教徒とはいえ、罪のない女性の命を奪ったのだ。
その罪を償うために赤子を育てよ、と彼は言う。
政教分離も三権分立の概念すらない時代。
強大な権力を持つフロローといえども、聖職者を敵に回すのは得策とはいえない。
彼は司祭の提案を渋々受け入れざるを得なかった。
それから20年が経ち、かの赤子は青年へと成長していた。
醜い顔、背むしの体。
出来損ない、半端ものの意味を持つ「カジモド」と名付けられた青年は、ノートルダム大聖堂で鐘撞きを日課としていた。
最低限の衣食住はフロローから保証されていたものの、醜い彼を嫌うフロローは一切の外出を許さなかった。
フロローが絶対であり、反抗することも一切ないよう厳しく管理していた。
にもかかわらず、カジモドは清らかな心優しい青年だった。
外の世界に憧れるカジモドは、お祭りの日に言いつけを破って大聖堂を抜け出してしまう。
道化として最高のマスクをかぶっていると祭り上げられた彼だが、本物の顔であると知れた途端、化け物と恐れられ物を投げつけられたりと酷い目にあわされる。
哀れな彼を群衆から唯一庇ったのは、美しいジプシーの踊り子・エスメラルダだった。
カジモドは芯が強く、温かい心の持ち主である彼女に恋をする。
エスメラルダは厄介な人物に目をつけられることになる。
カジモドの養い親にして権力者のフロローだ。
言いつけを破ったカジモドにいら立ち、彼を庇ったエスメラルダに憤慨したフロローは部下を率いてエスメラルダの捕縛を試みる。
彼女はノートルダム大聖堂に逃げ込んだ。
大聖堂は聖域である。
フロローの部下の一人、フィーバスは大聖堂の中は聖域であり、何人たりとも逮捕できないと進言する。
大聖堂の司祭も、エスメラルダを庇護すべく加勢する。
一度矛を収めるフロローだが、そのまま大聖堂を部下たちで包囲し、エスメラルダを軟禁状態に置いた。
大聖堂の中に身を潜めたエスメラルダは、キリスト教徒たちが神に祈りをささげている場をそっと眺める。
あるものは富を、あるものは名誉を、あるものは栄光を―みな、私利私欲にまみれた祈りをささげている。
エスメラルダの願いは、追いやられ苦境に立たされているジプシーたちの平穏だった。
この場で自分が願うのは場違いであるとわかっていながら、彼女は祈らずにはいられなかった。
じわりじわりと追い詰められるエスメラルダに救いの手を差し伸べたのはカジモドだった。
ノートルダム大聖堂は彼にとって勝手知ったる庭そのもの。
フロローの包囲を掻い潜り、彼女の脱出を手引きした。
エスメラルダの逃亡は、すぐにフロローの知るところになった。
祭りで妖艶な彼女のダンスに魅了されたフロローは、彼女に恋心を抱いてもいた。
だがそれは、カジモドの純粋で清らかな想いとは対照的に暗く歪んだ、劣情と呼んで差し支えのないものだった。
部下たちを引き連れ、エスメラルダの捜索を進める彼は次第に狂気じみた行動を見せ始める。
街中を火の海にして、エスメラルダを文字通り炙り出そうというのだ。
正気の沙汰とは思えぬ所業に、怒りを覚えたフィーバスは離反する。
フロローが裏切りを許すはずもなく、フィーバスは追っ手を放たれ矢で重傷を負う。
自分を庇ってくれたフィーバスを今度はエスメラルダが助けた。
だが、彼女一人だけでは限界があるため、カジモドに助力を頼む。
カジモドは快諾しフィーバスを匿うが、二人が互いに愛し合っている光景を見てしまい落ち込む。
だが、カジモドはフロローとは違い、澄んだ心の持ち主だ。
初めてできた友人たちを救うべく、全力を尽くそうと決めた。
一方のフロローは、エスメラルダの逃亡劇を手引きしたのがカジモドだと勘付いていた。
尻尾を掴むために「ジプシーの隠れ家を明日の夜明けに襲う」とカジモドにわざと情報を流す。
エスメラルダや彼女の仲間たちを救うために、カジモドとフィーバスはジプシーたちの隠れ家「奇跡の法廷」へ危機を知らせに赴く。
だが、尾行をされていた二人はジプシーたちとともにフロローの手のものに捕らえられてしまう。
カジモドの度重なる妨害に業を煮やしたフロローによって、彼は大聖堂に閉じ込められた。
頭に血が上ったフロローはエスメラルダのことを「敬虔な自分を惑わした悪しき魔女」と
烙印を押して処刑しようとする。
公開処刑の場で、フロローはエスメラルダに「自分の愛人になれば、処刑をやめよう」と卑劣な取引を突き付ける。
勇敢で賢明な彼女は、甘言に騙されずきっぱりと拒否をした。
いよいよ、エスメラルダが火刑に処されようとするとき、脱出したカジモドがエスメラルダを抱え、大聖堂へ逃げ込んだ。
呼応するようにフィーバスも隙を突き、フロローの手下たちと対峙する。
囚われていたジプシーたちや、フロローの非道さに堪忍袋の緒が切れた市民たちも次々にフィーバスの加勢に加わる。
大聖堂を攻撃しようとするフロロー一味は思いもかけない市民やジプシーたちの反撃と、大聖堂上階からのカジモドの挟撃に苦戦を強いられる。
混乱を掻い潜って大聖堂に単身乗り込んだフロローは、司祭の制止をも振り切ってカジモドとエスメラルダを殺害せんと大聖堂の上階へ駆け上がる。
カジモドは大聖堂から落ちかけ、エスメラルダが辛うじてそれを支える。
二人は身動きが取れない。
フロローはとどめを刺さんと二人に詰め寄るが、足場が突如として崩れた。
フロローはそのまま地面へと落ち、死んだ。
カジモドもまた、危うかった。
大柄な彼の体重を、女性のエスメラルダの腕が支えきれずに離してしまったのだ。
間一髪。
フィーバスが駆け付け、カジモドは一命を取り留めた。
混乱が収まった大聖堂の前の広場では、エスメラルダとフィーバスが大歓声に迎えられていた。
だが、もう一人の英雄・カジモドの姿は、ない。
彼はまだ民衆の視線が怖いのだ。
怯えるカジモドを、エスメラルダが手を引きようやっと姿を現した。
静まり返る広場。
すると、幼い少女がひとり、彼の前に進み出た。
そっと手を伸ばし、醜いと罵られ続けたカジモドの顔に触れる。
そして次の瞬間、顔いっぱいに笑みを浮かべて彼に抱き着いた!
再び大歓声が起こる。
こうしてカジモドは夢にまで見た外の世界へと一歩を踏み出すことが出来たのだ。
話し終えたクロパンは、高らかに歌い上げる。
一体どちらが怪物で、どちらが人間だったのだろうね、と。
その声にかぶせるように、高らかに鳴り響く。
ノートルダムの鐘の音が。
END.
ノートルダムの鐘 感想
★20代女性 かななさんの感想 ★★★☆☆
私が最初に見たのは5歳ぐらいの時でした。その時は「なんだか暗いディズニー映画だな」と思っていたのですが、何年か経って後から見直すと、感じ方が少し変わりました。民族や外見に対する偏見があることを受け止めつつ、そんな背景のある世界の中で、主人公たちがどう動きそして考えていくのかを描いている映画だと思います。
★50代女性 れいこさんの感想 ★★★★☆
天真爛漫で身勝手なアマデウス(モーツァルト)を最初は明るい気分で見ていたのに、徐々にサリエリによって追い詰められて行って暗い気分になってくる。生まれながらの天才アマデウスと、元は皇帝に認められていたサリエリ。追いつこうと思っても絶対に天才には叶わないが、追い詰めた事によって天才の音楽をも終わらせてしまう。そして晩年にはサリエリも精神を滅ぼしていく所が興味深い。
★20代女性 1301さんの感想 ★★★★☆
ディズニーの作品には珍しくプリンセスや王子様が出てきませんでした。ディズニーはファンダジーなところがありますがこれはリアリティがあり普通の容姿の男性が主人公なところがおすすめです。またフロローの言動が気持ち悪くまた主人公が結ばれずに終わりリアルな感情をもって現実世界のまま見ることが出来て面白かったです。
★30代女性 ゆららさんの感想 ★★★★★
人間の心にフォーカスした感動の物語です。人は見た目なのか、それとも心なのかそれぞれが深く考えさせられるとともに自分の幸せや豊かさを改めて見直せる作品です。醜い見た目と美しい心を持った主人公が幸せになるまでのストーリーで人としての生き方がとても丁寧に描かれているので感情が入ってしまい涙涙です。デトックスができるところがすごくよくて心が温まりました。
★40代女性 ねねさんの感想 ★★★★☆
世界的に有名なビクトル?ユーゴー原作のお話をディズニーが綺麗に仕上げたディズニーアニメで、見かけが醜くても心が美しい人は救われるという内容です。主人公のせむし男の恋は結局報われないので本当のハッピーエンドとは言えないものの、子供たちにどんな事があっても正義は勝つという事を教え、悪い事はしてはいけない、と教える映画として、また世界的名作を子供に伝えるには、とても分かり易く良い作品だと思いました。ディズニーの絵も綺麗ですし、音楽や映像もインパクトがあり、忘れられない作品です。
★40代女性 タミーさんの感想 ★★★☆☆
ディズニーのミュージカルアニメということでストーリーが原作と違う!という話もありますが、逆に最後まで安心して見れる…ということもできると思います。やはり「リトル・マーメイド」「美女と野獣」「アラジン」のアラン・メンケンの音楽が一番の聴きどころ。「アマデウス」のトム・ハリス、デミ・ムーアが声の出演というのも珍しいです。
★20代女性 ぽんこちゃんさんの感想 ★★★★★
この映画は、見てて少し切なくもなり、相手に優しくもなれる心暖まる映画だと思います。見た目がひどいために今まで世界から離れ生きてきたカジモド、彼は誰よりも優しく相手を思うことの出来る人です。世の中に出たとき、冷たい目線を浴びることとなりますが、優しさに触れることもでき愛を学びます。その恋が実ることはなかったですが、それでも彼の優しい気持ちや前向きになっていけた勇気に感動しました。
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